13通りのいびきの治し方を紹介!枕やマウスピース、外科手術などから自分に合った治療を見つけよう

家族にいびきがうるさいと言われて困っていませんか?自分に合う治療を見つければ、いびきは解決できるかもしれません。

この記事では13通りのいびきの治し方いびきの原因についてくわしく解説します。

目次

【13通り】いびきの治し方

いびきの音は、上気道が狭くなることによって発生します。狭い上気道を空気が通ると、空気が周囲の粘膜を振動させ、それがいびきの音になるのです。上気道が狭くなる原因はいくつかありますが、この記事で紹介する方法で上気道が狭くなるのを防げれば、いびきの解消が期待できます

肥満体型を見直す

肥満により、首まわりに脂肪がつくこともいびきの原因です。舌や上気道の壁に脂肪がつくと、気道が一気に狭くなりいびきが発生しやすくなるのです。体重をコントロールし、適正体重を維持することで、いびきの軽減が期待できます。

日本肥満学会によると、肥満はBMI*が25以上と定義されています。適正体重であるBMI22を目標に減量しましょう。

*BMI(体格指数)=体重[㎏]÷身長[m]2

飲酒・喫煙を控える

飲酒は喉の筋肉をゆるめ喫煙は気道に炎症を起こすために気道が狭くなります。これがいびきの原因です。禁酒・禁煙が一番ですが、量を減らすだけでも効果が期待できます。

就寝の4時間前に飲酒を切り上げることで、就寝中の筋肉のゆるみが改善することがわかっています。喫煙については、副流煙でも気道の炎症が起こることが知られており、非喫煙者も副流煙を避けることが大切です。

横向きやうつ伏せで寝る

仰向けで寝ると舌が喉の奥に落ち、気道が狭くなりやすいため、いびきの原因になります。

横向きやうつ伏せで寝ることで舌が気道を圧迫せず、いびきの改善が期待できます。背中側にクッションを置いて横向きに寝るなど、寝ている間に仰向けに戻りにくくする工夫をしてみましょう。

自分に合った寝具を使う

正しい姿勢で寝ることで、気道が狭くなるのを防ぎ、いびき解消につながります。硬さや高さの異なる枕を試し、自分に合った寝具を見つけましょう。

柔らかすぎるマットレスは体が沈み込むため、気道を圧迫することがあります。柔らかめのマットレスを使用している方は、マットレスを変えてみるのもおすすめです。

人気のマットレスについては、以下の記事を参考にしてみてください。
>>NELL(ネル)マットレスとコアラマットレスの違いは?機能と口コミでおすすめを解説 | ドライヘッドスパ専門店 癒し〜ぷ運営 癒しタイムズ

抱き枕を使う

抱き枕を使うことで頭と首の位置が安定し、いびきを防げることがあります。

横向きで寝ることに慣れていない場合は、抱き枕を使って横向きの就寝体勢を取りやすくしてみましょう。抱き枕を足ではさむように寝ると、横向きの就寝が楽になります。

口や舌の筋肉を鍛える

口や舌の筋肉を鍛えるトレーニングは、いびき改善に効果があると言われています。

口の周りや舌の筋肉が弱っていると口呼吸になったり、舌が喉に落ちやすくなったりしていびきが出やすくなります。口輪筋(こうりんきん)や舌筋(ぜっきん)を鍛えるエクササイズを試してみましょう。

口輪筋は唇周りの筋肉で、口笛を吹くことで鍛えられます。舌筋は、舌で歯茎の外側をぐるりとなぞるように動かすことで鍛えられます。

口呼吸防止グッズを使う

口呼吸を防ぎ鼻呼吸にすることでいびきが改善することもあります。唇に貼って口呼吸ができないように予防するテープや、鼻の通りを良くして鼻づまりを解消する効果があるテープなどのグッズを活用しましょう。

寝る際の乾燥を避ける

乾燥すると鼻づまりが起きやすくなったり、喉に炎症が起きて気道が狭くなったりすることがあります。寝室の湿度を保ち、マスクなどで鼻や喉の粘膜を潤すことで、いびきの発生を抑えられます。

鼻呼吸を習慣づける

寝ているとき以外も鼻呼吸を意識することで、睡眠中も鼻呼吸をしやすくなります。

普段から鼻呼吸ではなく口呼吸が多い場合は、舌やあごの位置が変わり、いびきをかきやすくなっていることがあります。慣れないうちは難しいかもしれませんが、鼻呼吸を習慣づけるとよいです。

外科手術

咽頭扁桃(いんとうへんとう:アデノイド)が大きく、気道が狭くなっている場合は外科手術も検討します。手術の対象になるのは子どもが多いですが、一部の成人にも外科手術が有効な場合があります。耳鼻咽喉科など専門の医療機関で医師の診察を受けましょう。

ナステント

ナステントとは、鼻から挿入する使い捨てのシリコン製チューブのことです。上気道がふさがるのを防ぎ、睡眠時無呼吸症候群の改善やいびき防止に有効です。ナステント自体はネットなどでも購入可能ですが、24種類の中から鼻の構造に合ったものを選ぶために、最初は診察を受けましょう。

ナステントについてより詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。

>>【いびき防止に】ナステントの効果や特徴・おすすめできる人まで解説!痛いと感じる人は意外と少ない?

マウスピース治療

マウスピースは、歯を固定して口呼吸を防いだり、下あごを上あごより前に固定し、舌が上気道に落ち込むのを防いだりして、いびきを軽減する効果があります。

既製品はドラッグストアなどでも購入可能ですが、耳鼻咽喉科や歯科医院を受診してオーダーメイドするマウスピースもあります。

CPAP療法

CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸)療法は、専用の機械とつながったマスクを鼻に装着して、鼻から肺へ空気を送り込む治療方法です。睡眠時無呼吸症候群のいびきに対して使われます。重度の睡眠時無呼吸症候群の場合は、保険適応となります。

いびきの原因は多種多様

いびきは咽頭扁桃の腫れ、睡眠時無呼吸症候群、更年期障害やストレスなどさまざまな要因により引き起こされます。

咽頭扁桃の腫れなどの病気

咽頭扁桃(アデノイド)が腫れると気道が狭くなるためいびきが起きます。アデノイドが腫れる原因として、以下のようなものがあります。

  • 喉の感染症
  • アレルギー(花粉、ダニなど)
  • 胃食道逆流症

体質として咽頭扁桃が大きい場合など、手術が有効なケースもあります。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は寝ている間に呼吸が何度も止まったり、呼吸が弱くなったりしてしまう疾患です。大きないびきを伴うことが多く、しっかりと睡眠がとれないため、起床時の疲労感や、日中の強い眠気が問題になります。

呼吸が止まることで血液中の酸素濃度が低下すると、心臓や脳の血管に負担がかかるため、脳卒中、狭心症、心筋梗塞などの命にかかわる合併症のリスクを高めてしまいます。

睡眠時無呼吸症候群についてより詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。

>>【死に至る可能性アリ】睡眠時無呼吸症候群の症状や治療・検査方法を解説!いびきの根本解決へ

単純性いびき

単純性いびきは、飲酒や疲労、鼻づまりなどによって起こるいびきです。無呼吸や低酸素状態になることはなく、日中の眠気も起きないことが特徴です。単純性いびきの場合、健康への大きな影響はないとされています。

更年期障害

女性ホルモンであるプロゲステロンが減ると気道が狭くなることがあります。プロゲステロンは上気道開大筋という気道を開く筋肉を刺激する作用があるため、プロゲステロンが減るとこれまで開いていた気道が狭くなってしまうのです。

閉経前はいびきが気にならなかった方で、閉経後や更年期障害のタイミングでいびきをかくようになった場合、プロゲステロンの減少が影響している可能性が高いです。

疲労やストレス

疲れがたまっている場合も舌の筋肉がゆるみやすくなります。ストレスによってセロトニンという上気道の筋肉を刺激するホルモンが減ると、上気道が狭くなることがあります。

改善しない場合は耳鼻咽喉科か呼吸器内科へ

自身での対策で効果が不十分な場合は、専門の医療機関の受診が必要です。いびきは、鼻や上気道(喉)が原因のことが多く、まずは耳鼻咽喉科を受診してください。

就寝中に呼吸が止まっている場合など、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合も、耳鼻咽喉科で診察が可能ですが、呼吸器内科の受診が適切な場合もあります。診察や検査でいびきの原因を明らかにし、適切な治療法を見つけましょう。

いびきをかくメカニズムとは

いびきは、寝ている間に気道の幅が狭くなったり、ふさがったりすることで生じます。狭い気道を空気が勢いよく通ると喉の周りが振動し、いびきが発生します。窓を大きく開けているときは風が吹いても音はしませんが、少しだけ開けているとビュービューと音が鳴るのと同じ原理です。

通常、気道は筋肉に支えられていれば広く保てますが、筋肉が衰えたり、何らかの理由でゆるんでしまったりすると、寝たときに重力に負けて気道が狭くなってしまいます。肥満など脂肪が多くなることでも気道が狭くなり、いびきの原因となります。

女性もいびきをかくことはある

いびきは男性に多いというイメージを持つ方も多いと思います。

女性は下半身に脂肪がつきやすい一方、男性は上半身に脂肪がつきやすいため、首や喉の周りなどに脂肪がつき、いびきをかきやすいです。

しかし、女性も女性ホルモンの減少に伴い、いびきをかくようになることがあります。女性ホルモンのプロゲステロンは、気道の筋肉を刺激して気道を広く保つ作用があります。閉経などによりプロゲステロンが減ることで、気道の筋肉がゆるみ、いびきをかきやすくなるのです。

いびきは重大な病気のサインの場合も

いびきは軽度なものから、睡眠時無呼吸症候群心疾患が原因のものまでさまざまです。感染症などで鼻がつまり、一時的にいびきをかいているような場合は心配ありませんが、慢性的ないびきには注意が必要で、専門の医師の診断が大切です。

以下のような状態のときは、重大な病気の可能性もありますので、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

  • 毎晩家族が一緒に眠れない程の大きないびきをかく
  • 日中の眠気が強く、起きたときに疲れが残っている
  • 呼吸が止まっていたり、浅くなっていたりする
  • 頭痛がある

病院へ行くことでいびきの治し方が明らかに

いびきの13通りの治し方といびきの原因について解説しました。いびきは上気道が狭くなることで発生します。疲労やストレスによるいびきや、単純性いびきの場合は、大きな問題になることは少ないです。しかし、いびきが重大な病気のサインとなるケースもあります。

重度のいびきや睡眠時無呼吸症候群の症状が見られる場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事の監修者

山中 弘明のアバター 山中 弘明 よし耳鼻咽喉科 院長

【経歴】
・東京医科大学医学部 卒業
・東京医科大学八王子医療センター 初期研修修了
・日本大学板橋病院 勤務
・日本大学病院 勤務
・都立広尾病院 勤務
・よし耳鼻咽喉科 承継

【資格】
・日本耳鼻咽喉科学会専門医
・身体障害者福祉法 第15条 指定医
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医

目次