めまいは何科を受診するべき?原因別の病院の選び方や受診の目安を解説

めまい症状が出たとき、何科に行けばよいかわからず悩んでいませんか?めまいの原因は多岐にわたっており、原因に応じた診療科に行くことで早く適切な治療を受けられます。この記事では、原因別の行くべき病院や受診の目安を解説します。自分でもできるめまいの対処法も紹介しますので、めまいに悩む方は最後までご覧ください。

目次

めまいの原因別に何科に行くべきかを解説

めまいの原因は、耳や脳の病気、自律神経の乱れなど多岐にわたります。めまいを治すには、原因に応じた適切な診療科を選ぶことが重要です。何科に受診した方が良いか、めまいの原因別に解説します。

耳の病気が原因の場合

耳の病気が原因の場合は耳鼻咽喉科を受診してください。めまいの原因として最も多いのは耳に関連する疾患で、約60〜70%は耳が原因だといわれます。耳が原因の場合、主に以下の病気が考えられます。

  • 良性発作性頭位めまい症
  • メニエール病
  • 前庭神経炎

耳が原因のめまいの症状は以下のとおりです。

  • 頭を動かすとめまいや吐き気が起こる
  • 難聴や耳鳴りを伴う
  • ぐるぐると回転するようなめまいを繰り返す
  • 急に激しい回転性のめまいが起こる

上記の症状がある場合は耳の病気が原因の可能性が高いため、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

脳の病気が原因の場合

脳の病気が原因のめまいの場合は、脳神経外科や脳神経内科をすぐに受診しましょう。考えられる脳の病気は以下のとおりです。

  • 脳出血
  • 脳梗塞
  • くも膜下出血
  • 脳腫瘍

脳の病気が隠れている場合は緊急性が高く危険です。以下の症状がある場合は、すぐに病院を受診してください。

  • 身動きが取れないほど激しいめまいが起こる
  • 激しい頭痛を伴う
  • 手足が動かしにくい
  • ろれつが回らない
  • 目の前が真っ暗になり意識が遠のく

脳の病気が原因のめまいは6~8%です。脳の病気は早期に治療しないと命の危険があったり重篤な後遺症が残ったりする可能性があります。

自律神経系の病気の場合

自律神経系の病気が原因の場合は内科を受診してください。自律神経系の病気が隠れているめまいは6~7%で、主に以下の病気が考えられます。

  • 自律神経失調症
  • 血管迷走神経反射
  • 起立性調節障害

自律神経系の症状は以下のとおりです。

  • 寝起きなどに立ちくらみが起こる
  • 動悸や息苦しさがある
  • 冷汗が出る

自律神経系の病気の場合は、他の病気と似た症状が出ることも多いです。病院を受診して、適切な診断や治療を受けましょう。

原因がわからない場合

全体の20%程度原因がわからないめまいだと言われています。首の骨の異常やストレスなどの心因性の問題でめまいが起こっている場合は、整形外科や心療内科に相談しましょう。

思い当たる原因がない場合は、まずはめまいの専門である耳鼻咽喉科への受診を検討してください。耳鼻咽喉科で詳しい検査を受けることで、めまいの原因がわかる場合もあります。

めまいの受診の目安

めまいは一時的なもので済むこともあれば、日常生活に支障をきたすほど続くこともあります。重大な病気のサインの場合もあるため、以下の症状に当てはまる場合には早めに病院を受診してください。

  • めまいを頻繁に繰り返す
  • めまいが長時間続く
  • 頭痛や手足のしびれを伴う
  • 耳鳴りや難聴、耳の詰まり感を伴う
  • 日常生活に支障がある

ろれつが回らないなど脳の病気の可能性を感じたら、命の危険がありますので一刻も早く病院へ受診してください。

上記の症状がない場合も、めまいがつらい場合は一度病院に受診しましょう。かかりつけ医がいる場合は、まずはそちらに相談すれば良いです。どの病院に行けばいいかわからない場合は、めまいの専門である耳鼻咽喉科に相談してください。

自分でもできるめまいの対処法

自分でもできるめまいの対処法を3つ紹介します。日常生活にめまいの対処法を取り入れれば、めまいの予防も期待できます。対処法を試してもめまいが改善しない場合や、症状が長引く場合は病院を受診してください。

規則正しい生活を送る

規則正しい生活自律神経を整え、めまいの予防に役立ちます。以下のポイントに気を付けて、健康的な生活習慣を身につけましょう。

  • 十分な睡眠を確保する
  • バランスの良い食事をとる
  • 適度な運動を心がける

ストレスも自律神経を乱す原因になるためできるだけ避けましょう。規則正しい生活は心身の健康に欠かせません。普段から健康的な生活を意識してください。

水分をしっかり取る

体内の水分が不足すると血液の循環が悪くなり、めまいが発生しやすくなります。普段からこまめに水分を補給しましょう。カフェインやアルコールには利尿作用があるため、摂り過ぎには気を付けてください。

寝返り運動をする

良性発作性頭位めまい症の場合、予防には寝返り運動が効果的です。寝返り運動のやり方は以下のとおりです。

  • 仰向けに寝転ぶ
  • 体ごと左に10秒傾ける
  • 今度は右に10秒傾ける
  • 以上を10回繰り返す

寝返り運動は起床時と就寝時に1日2回を目安に行いましょう。寝返り運動は予防のための運動ですので継続して行ってください。めまいがつらいときは無理をせず、医師へ相談しましょう。

めまいがつらいときは耳鼻科に行こう

めまいの原因はさまざまであり、原因別に適切な診療科に行くことが重要です。めまいの原因の多くは耳の疾患が原因のため、受診する診療科に悩んだときはめまいの専門である耳鼻咽喉科をまずは受診してください。

めまいの改善には規則正しい生活水分補給寝返り運動が効果的です。めまいが長く続く場合や、日常生活に支障をきたしている場合はすぐに病院へ受診しましょう。

当院ではめまい外来を取り入れており、めまいの根本的な原因を調べたうえで病態に合った治療方法を提案いたします。めまいや難聴などの症状でお悩みの方は、ぜひ一度当院にお越しください。
>>よし耳鼻咽喉科

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この記事の監修者

山中 弘明のアバター 山中 弘明 よし耳鼻咽喉科 院長

【経歴】
・東京医科大学医学部 卒業
・東京医科大学八王子医療センター 初期研修修了
・日本大学板橋病院 勤務
・日本大学病院 勤務
・都立広尾病院 勤務
・よし耳鼻咽喉科 承継

【資格】
・日本耳鼻咽喉科学会専門医
・身体障害者福祉法 第15条 指定医
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医

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