自宅ですぐにできる鼻詰まりの対処法を徹底解説|鼻詰まりの原因や治療法も紹介

鼻詰まりで集中できない、眠れないといった悩みはありませんか?鼻水が過剰に出たり、鼻の粘膜が腫れて狭くなったりすることで鼻詰まりは起こります。この記事では、自宅ですぐにできる対処法を解説しつつ、鼻詰まりの原因や耳鼻科で行う治療方法についても詳しく紹介します。

目次

自宅ですぐにできる鼻詰まりの対処法10選

鼻詰まりが続くと、息苦しくて物事に集中できなかったり、睡眠不足で疲労が溜まってしまったりと日常生活にさまざまな悪影響を及ぼします。ひどい場合には仕事や学業に支障をきたすおそれもあります。

自宅ですぐにできる対処法を10個紹介しますので、可能な方法から試してみましょう。

わきの下を刺激する

わきの下を圧迫すると、体の反対側にある交感神経が刺激され、圧迫したわきと反対側の鼻通りが良くなります。交感神経が高まって鼻の血管が収縮するためです。詰まっている鼻の反対側のわきに、水の入ったペットボトルやテニスボールを挟んで20秒~30秒ほど力を入れてみましょう。もし鼻詰まりが両方の場合には交互に行います。

蒸しタオルで鼻を温める

鼻に冷気があたり続けると血行が悪くなり、鼻粘膜が狭くなります。蒸しタオルなどで鼻を温め、血行を良くすることが効果的です。

タオルを濡らしてよく絞り、1分ほどレンジで温めれば蒸しタオルが作れます。仰向けに寝た状態で鼻の付け根に乗せましょう。タオルの温かさと蒸気の効果で鼻詰まりが改善します。火傷に十分注意して行ってください。

鼻うがいをする

鼻うがいで鼻の中にたまった膿や鼻水を洗い流すことで、鼻の通りが良くなり鼻詰まりが楽になります。市販されている洗浄液や生理食塩水を購入してもいいし、自宅で鼻うがい液を作ることも可能です。鼻うがいは適切に行わないと逆効果になってしまう可能性もあるので、正しいやり方を理解し、1日2回を限度に行いましょう。

鼻うがいについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

>>鼻うがいはやり方に注意が必要!おすすめの方法や効果について詳しく解説

体を温める

体を温めると血行が良くなるため、鼻詰まりの解消に効果的です。湯船に浸かって全身を温めたり太い血管が通っている「首」がつく場所を温めたりすることがおすすめです。ネックウォーマーやタオルなどを活用しましょう。ただし風邪などで発熱している場合は、この方法は避けてください。

寝る姿勢を工夫する

仰向けで寝ていると鼻の中の粘膜が膨張し、鼻詰まり感を起こしやすいです。上半身を少し高くするだけでも違いますので、枕やクッションを使って頭を少し高くして寝ましょう。横向きで寝ると、わきを刺激した場合と同じ効果が得られます。

お酒を控える

アルコールには、血管を拡げる作用があります。飲酒をすると鼻の粘膜が腫れてしまい、鼻詰まりの原因になります。飲酒する際は適量にし、飲む頻度にも気をつけましょう

市販薬を頼る

鼻詰まりをすぐに改善したい場合は、市販薬を使うことも検討しましょう。鼻詰まりに有効な成分の例は以下の通りです。

  • 抗ヒスタミン成分:アレルギーを引き起こす神経伝達物質であるヒスタミンの働きを抑える
  • 交感神経興奮成分:鼻粘膜のうっ血状態を改善させる
  • 副交感神経遮断成分:神経伝達物質のアセチルコリンを抑えることで鼻水の分泌を少なくする

もし市販薬を使っても鼻詰まりが良くならない場合には、早めに耳鼻科へ受診してください。別の病気が隠れている可能性もありますし、市販されていない薬を処方することもできます。

部屋を加湿する

部屋の中が乾燥していると、鼻の中の水分も奪われてしまいます。鼻の中が乾燥すると防御機能の低下から炎症を引き起こし、鼻詰まりの原因となります。部屋の湿度は40~60%になるように調整しましょう。加湿の方法は以下の通りです。

  • 加湿器を使う
  • 洗濯物や濡れタオルを部屋に干す
  • カーテンに霧吹きで水を吹きかける

取り入れやすい方法で、部屋の乾燥を防ぎましょう。

運動する

運動をすると交感神経が活性化し、鼻の粘膜の血管が収縮します。身体も温まるので、血行が良くなる効果も期待できます。運動不足の方は適度な運動を心がけましょう。

鼻詰まりに効果的なストレッチ方法をひとつ紹介します。

  1. 両手を背中に回し、手のひらを上にした状態で指を絡ませる
  2. 親指側から静かに裏返し、ゆっくり伸ばし20回カウントする

どこでもできるストレッチですので、鼻詰まりにお悩みの際はぜひ試してみてください。

ツボを刺激する

鼻詰まりの解消に効果的といわれるツボもあります。ツボ押しは痛くない程度に優しく刺激してください。

鼻の周りにある代表的なツボは以下の3つです。

  • 小鼻の両脇の「迎香(げいこう)」
  • 迎香の少し上の「上迎香(じょうげいこう)」
  • 鼻の付け根の「睛明(せいめい)」

鼻詰まりに効くツボは顔や首、足などあらゆるところに位置しています。鼻詰まりに効果的なツボについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

>>鼻詰まりに効くツボ10選!ツボの押し方や効果をアップするコツも紹介

鼻詰まりはなぜ起こる?

鼻詰まりは、主に鼻粘膜の腫れや鼻水が過剰に分泌されることで起こります。鼻にポリープがあったり鼻中隔の湾曲があったりする場合も、空気の通り道が狭くなり鼻詰まりに繋がります。

原因となる主な病気は以下の通りです。

  • 風邪
  • アレルギー性鼻炎
  • 副鼻腔炎
  • 鼻中隔湾曲症
  • アデノイド肥大
  • 妊娠性鼻炎
  • がんなどの腫瘍
  • 若年性鼻咽腔血管線維腫

鼻詰まりの原因を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

>>鼻詰まりの原因とは?症状別の原因疾患や耳鼻科での治療法も紹介!

耳鼻科で行う鼻詰まりの治療とは?

鼻詰まりの原因により治療方法は異なりますが、基本的には外来では以下の3つを組み合わせた治療を行います。

  • ネブライザーで薬を鼻へ直接入れる
  • 鼻水の吸引などの処置
  • 内服薬や点鼻薬の処方

以上の方法で改善が見られない場合や鼻中隔湾曲症や腫瘍などがある方は、手術を選択する場合もあります

鼻詰まりが続くときは耳鼻科で適切な治療を受けよう

鼻詰まりの解消のために、自宅でできる対処法について10個紹介しました。体を温めたり、部屋を加湿したりなどの簡単な方法で鼻詰まりの症状を和らげることができます。

対処法を試しても改善されなかったり、鼻詰まりが長く続いたりする場合には、耳鼻科の受診が必要です。鼻詰まりの原因は軽度のものから命に危険を与えるものまでさまざまです。自分だけで判断せず、専門医である耳鼻科の医師に診てもらいましょう。

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この記事の監修者

山中 弘明のアバター 山中 弘明 よし耳鼻咽喉科 院長

【経歴】
・東京医科大学医学部 卒業
・東京医科大学八王子医療センター 初期研修修了
・日本大学板橋病院 勤務
・日本大学病院 勤務
・都立広尾病院 勤務
・よし耳鼻咽喉科 承継

【資格】
・日本耳鼻咽喉科学会専門医
・身体障害者福祉法 第15条 指定医
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医

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