めまいと吐き気が同時に起こる原因とは?隠れている病気や対処法を徹底解説

めまいと吐き気が同時に起こって悩んでいませんか?めまいと吐き気の原因はさまざまで、耳や脳、自律神経系の病気などが関係している可能性があります。この記事ではめまいと吐き気が同時に起こる原因や、具体的な対処法を詳しく解説します。

目次

めまいと吐き気の原因を解説

めまいと吐き気が起こる原因は病気やストレスなど複数あります。原因別に症状の特徴や受診すべき診療科を解説します。当てはまる症状がある場合は、早めに適切な診療科を受診しましょう。

メニエール病

メニエール病とは、ぐるぐるとした回転性のめまいを繰り返す病気です。メニエール病の原因は、耳の中にある内耳のリンパ液が増える「内リンパ水腫」です。ストレスや睡眠不足、過度な疲労などがメニエール病を引き起こすと考えられています。

以下の症状がある場合は、メニエール病の可能性があります。

  • 激しい回転性のめまいが10分~数時間ほど続く
  • 耳鳴りや難聴、耳が詰まる感覚がある
  • 吐き気や嘔吐がある

メニエール病は耳の病気なので、疑いがある場合は専門医である耳鼻科を受診しましょう。

脳腫瘍

脳腫瘍とは、頭蓋骨の中にできる腫瘍のことで、約半数が悪性と言われています。脳腫瘍の原因は完全には解明されていませんが、遺伝的な要因やタバコの影響、偏った食生活やストレスなどが関与していると考えられています。

脳腫瘍の症状の特徴は以下のとおりです。

  • 身動きができないほど激しいめまい
  • 激しい頭痛に伴う吐き気・嘔吐
  • 手足のしびれ

脳腫瘍は放置すると重篤な後遺症が残る場合や命を落とす危険があります。上記の症状がある場合は、すぐに脳神経外科や脳神経内科を受診しましょう。

自律神経失調症

自律神経失調症とは、自律神経のバランスが崩れて心身にさまざまな症状が起こる状態です。自律神経失調症の原因は、精神的身体的ストレスや不規則な生活など多岐にわたります。

以下の症状がある場合は、自律神経失調症かもしれません。

  • ふらつき
  • 胃の不快感や吐き気
  • 耳鳴り
  • 動悸
  • 疲れやすい

自律神経失調症は他の病気と似た症状があるため、適切な診断や治療を受けることが重要です。さまざまな要因が考えられるため、まずは一番つらいと感じる症状に合わせて診療科を選びましょう。めまいや吐き気がつらいときは、めまいの専門である耳鼻科へ受診してください。

更年期障害

40代~50代の女性のめまいは、更年期障害が原因の可能性があります。女性ホルモンの減少により心身にさまざまな症状が現れることを更年期障害といいます。更年期障害の症状は100種類以上あると言われていますが、おもな症状は以下のとおりです。

  • 頭痛
  • 耳鳴り
  • イライラ
  • 吐き気
  • 急に汗が止まらなくなる

更年期障害の場合は婦人科を受診しましょう。婦人科で治療を受けてもめまいや吐き気の症状が改善しない場合は、他の原因が隠れている可能性があるため耳鼻科の受診をおすすめします。

ストレス

ストレスによって自律神経が乱れると、めまいの原因になる内耳の不調や吐き気の原因である消化器系の不調を引き起こしやすくなります。

めまいや吐き気の他に気分の落ち込みなどがある場合は、うつ病などの精神疾患を発症している可能性もありますので精神科や心療内科へ相談してください。

めまいと吐き気が起こったときの対処法

めまいと吐き気が起こった場合の対処法を解説します。めまいや吐き気がつらいときは、無理に動かず安静に過ごしましょう。対処法を試してもめまいや吐き気が続くときは、すぐに医療機器を受診してください。

安静にする

めまいや吐き気が起こったときは、無理に動くと転倒するリスクがあるため安静にしてください。安静にすることでめまいの悪化を防ぐ効果もあります。症状が落ち着くまで以下の姿勢で休みましょう。

  • 横になる
  • 頭の位置を低くする
  • 吐瀉物が気管に入らないよう顔を横に向ける

頭を動かすとめまいが悪化する恐れもあるため、体勢を変えるのがつらい場合はそのままの姿勢で休んでください。30分以上安静に過ごしてもめまいや吐き気が続くときは、病院の受診をおすすめします。

酔い止めを飲む

乗り物酔いも耳や脳などの働きが関係しています。そのため、めまいや吐き気がつらいときは酔い止めを飲むのも効果的です。つらいときはトラベルミンやアネロンなどの市販の酔い止めを活用してください。

酔い止めの薬は眠気を引き起こす場合があるため、服用後は車の運転などは控えましょう。持病がある方や他の薬を服用している方は、酔い止めを飲む前にかかりつけの医師や薬剤師に相談してください。

酔い止めの薬は根本的な治療ではないので、めまいや吐き気が続くようなら医療機関へご相談ください。

静かで暗い環境で休む

めまいや吐き気があるときは、刺激が少ない静かで暗い部屋で休みましょう。めまいや吐き気は耳や目に対する刺激で悪化する可能性があるため、外部からの刺激を極力減らすことが重要です。

テレビや音楽を消し、部屋の明かりも暗くしましょう。遮光カーテンを引いたり、目を閉じてリラックスしたりするのもおすすめです。

病院に行く

症状がひどい場合長引く場合は、病院を受診して適切な治療を受けましょう。めまいや吐き気には重大な病気が隠れている可能性があるため、早期発見・早期治療が重要です。

当院ではめまい外来を取り入れており、めまいの根本的な原因を調べて、あなたに合った治療を提案します。めまいや吐き気がつらいときはお気軽にご相談ください。
>>よし耳鼻科

めまいと吐き気が続くときは耳鼻科を受診しよう

めまいや吐き気には、病気やストレスなど複数の原因が考えられます。めまいや吐き気が起こったときは静かで暗い場所で安静に過ごしましょう。酔い止めの服用も効果的です。

症状が激しいときや長引く場合は、無理をせず医療機関に相談してください。どの診療科に行けば良いか悩む場合は、めまいの専門である耳鼻科を受診しましょう。

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この記事の監修者

山中 弘明のアバター 山中 弘明 よし耳鼻咽喉科 院長

【経歴】
・東京医科大学医学部 卒業
・東京医科大学八王子医療センター 初期研修修了
・日本大学板橋病院 勤務
・日本大学病院 勤務
・都立広尾病院 勤務
・よし耳鼻咽喉科 承継

【資格】
・日本耳鼻咽喉科学会専門医
・身体障害者福祉法 第15条 指定医
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医

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